旧耐震基準の住宅(1980年以前)と新耐震・新新耐震基準(1981年以降)の住宅の違いは何ですか?

1980年以前の旧耐震基準の住宅と1981年以降の新耐震基準の住宅との最大の違いは「必要壁量」と「壁倍率」です。さらに2000年以降の住宅は基礎形状と壁の配置などの規定により耐震性がさらに高くなったいます。

簡単ですが,下記に違いを参考までに記載します。

必要壁量…新耐震基準は1980年以前の1.4倍になっています。屋根の重みでつぶれる心配が軽減されております。原稿の建築基準法は1980年以前の約1.4倍の壁量が必要です。屋根の重みで建物がつぶれる心配が大幅に減っています。

壁倍率…1981年以降は木ずりの壁倍率を3分の1に低減しました。1981年の改正で木ずりや筋かいの壁倍率を低減しました。特に耐力の弱い木ずりの壁倍率は旧耐震基準の1.5から0.5となりました。すなわち実力以上に高く評価されておりました。(壁倍率とは耐力壁の強さを表す数値です。倍率が高いほど耐震性も高い。1980年以前の旧耐震基準では木ずり,筋かいの壁倍率が過大評価されており1981年の新耐震基準で下方修正されました。)

屋根…軽い瓦が多く,止め付けてずれ落ちない施工にしています。1980年以前の瓦は重く,地震でずり落ちやすかった。現在の瓦は軽量で屋根にはずり落ち防止のひっかけ桟があります。

柱・壁…筋かいを入れて壁の体力をアップしました。筋かいの入っていない1980年以前の土塗り壁などは横揺れに弱い。現行基準では必ず筋かいを入れて金物で固定します。

接合部…金具を使用しての補強が義務付けられました。1980年以前は接合部をほぞ穴差しのみで固定していましたが,現行基準では金具を使用しての補強を義務付けています。

基礎…基礎は鉄筋コンクリート造へ。土台と基礎を連結しています。現行の基準では鉄筋コンクリートの基礎を土台と緊結しています。地盤の強度により基礎の形式(布基礎・ベタ基礎・杭基礎)に定めています。