新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。松井産業株式会社 代表取締役社長 松井宏之
新年にあたりましてご挨拶をさせていただきます。
昨年は日本をはじめ、世界各地でさまざまな災害や社会的な問題が生じた一年間となりました。その中で日本経済は世界経済の不透明感が見られるものの企業業績や雇用所得に改善が見られ緩やかな回復基調となりました。
住宅市場ではフラット35Sの優遇金利の拡大、住宅取得資金贈与非課税枠の拡大、省エネ住宅ポイント制度等、政府による住宅取得への支援が打ち出され新築住宅着工数が緩やかな持ち直し傾向がありました。しかしながら、戸建注文住宅においては強い回復は見られず、一昨年の消費税引き上げに伴う影響からか市場全体として厳しい状態でありました。
またリフォーム市場にしても同様で、特に新規参入業者の市場への参入により厳しい市場の中、さらに苛烈な競争となることが予見されます。
さらに省エネ住宅ポイント制度が昨年の10月に終了したことに加えてフラット35S優遇金利が1月申込み受付分にて終了することになり住宅購入意欲の低下が懸念されるとことであります。
そして消費税増税は2017年4月からですが、それに先駆けて住宅業界は今年10月から引き上げの影響が出てくるものと思われます。またネットゼロエネルギー住宅を目指すという国の大きな指針を受けて、これまで当社は大容量太陽光パネルと優れた省エネ仕様のスマートハウスである「ローン0円住宅」や「ゲートハウス」を販売してまいりましたがさらにエネルギー性能に優れた住宅の取り組みを加速させてきたいと存じます。
賃貸、売買、土地活用など不動産において、特に気になるのが賃貸の空家・空室の問題です。当社は優秀な社員達が日夜募集活動を行い、管理させていただいている物件はおかげさまで高い入居率で推移しておりますが、しっかりした管理会社と付き合いがない物件は空室が1年以上続くといった事例も多々聞くようになっています。日々ニュースや新聞などでは空家・空室の問題が取り上げられ、車で移動してみても空室が目に見えて増えたと感じる時代となってまいりました。これからの賃貸管理は、単に管理するだけでなく、入居のためのプロフェッショナルとして常に勉強し、人脈をつくり、様々な対策をこうじて空室を埋めてオーナー様の資産を守ることに専念すべき時代となったのではないでしょうか。旧態依然とした待ちのスタイルではなく、空室を決めるために積極的に外へ出ていく攻めの賃貸管理でなければ生き残れない時代に突入したと言えます。
当社は不動産、建築に携わり協力各社が力を結集しこの難局を乗り越えて行こうと決意しております。幸い、当社は無借金経営を貫き、財務基盤は非常に安定しております。厳しい時代に突入するからこそ、メンテナンス・アフターフォローによりお客様を守り、新しいお客様とつながりを持ち、協力業者様とともに生き、社員の生活を守り継続した経営を行っていく所存です。
創業以来の経営理念である「信用と和ひとすじに」を守りながらお客様に喜んでいただける品質サービスを再度、追求することで基本に振り返り経営をしてまいります。どんなに厳しい状況の中でも「打つ手は無限」であることはこれまでの経営でつちかってきた松井産業の伝統であります。どんな環境の変化にも適応できるよう社員ともどもお客様のお役にたてるしっかりとした「仕組み」をつくり上げ、100年企業・200年企業を目指して今年も頑張っていきます。元旦より長い文章となり、大変恐縮でございますが、何卒本年も宜しくお願い致します。
2016年1月1日 松井産業株式会社 代表取締役社長 松井宏之