ホームシアターはどのような効果がありますか?

家族旅行や運動会での様子などをムービーカメラで記録し,みんなでその映像を楽しむことは今や当たり前のことといえます。

それが壁いっぱいに家族の思い出を映し出すシネマディスプレイでなら,家族の楽しいひと時がより一層印象深く,思い出深いものになるでしょう。子どもの情操教育にきっと素晴らしい効果を発揮します。他にも使い方はいろいろ考えられます。

遊びに来たおじいちゃん,おばあちゃんがビデオを孫と一緒に楽しむもよし。あるいは働いている様子を撮影できたら「お父さん,お母さんは普段こんな仕事をしてるんだと」と子どもに見せてあげるのもいいでしょう。家で普段見せないりりしい表情に子どもの親への尊敬の思いはきっと深まります。

パパが参加しているフットサルチームの試合の様子をチームメイトを招いてのホームパーティで楽しんだっていいのです。子どもにとっては,両親以外の大人たちとのふれあいがとてもよい社会勉強の機会になるはずです。ガーデニング教室に通うままだったら,復習を兼ねて教室仲間と撮影したビデオを見ながらティータイムを楽しむなどなど。子どもも大人もいろいろな楽しみ方を追求できるのがシネマリビングです。

ここには単なるホームシアターにとどまらない、設計者の思いが込められています。1級建築士の石原宏明氏は、著書『家を建てるならドラえもんに聞け」(PHP)でこんな風に説明しています。「映像に対する美的感覚を身につけた’’人資源’’がたくさん存在する国、それがこれからの日本です。その財産をより良い方向に伸ばすためにも、大画面を大いに活用しましょう。日本は、そういった映像文化を一番に取り入れる国になるはずです」

ハイテク家電とITがあたりまえに普及している日本で、小さい頃からテレビゲームやアニメに慣れ親しんでいる私たちは、あたらしい映像文化の担い手になるかもしれない・・・と石原氏は語っているのです。

モノづくりはインドや中国、韓国と熾烈な競争をしいられていますが、日本はモノ=ハードだけではなく、映像文化=ソフトを世界に発信する国になりつつあります。宮崎アニメはその代表例でしょう。シネマリビングで育った子どもたちが未来の藤子不二雄、宮崎駿になるかもしれないと考えるだけでもワクワクしませんか?

参考:「家族の夢をかなえる家づくり」マイホーム塾塾長 松井孝司著